創立記念日 茶話会

167号 創立記念お茶の会 月報委員記

167号 創立記念お茶の会 月報委員記


 恩寵教会の二十三周年の創立記念日に当る三月三日、御恩寵を感謝し、思いを新たに進む願いをこめて礼拝後お茶の会が持たれた。


 陽差しも春めいた上天気の日。塩出先生は先日来、健康を害され御出席になれなかったのが残念であった。


 係の方の御奉仕の紅茶と洋菓子を前にして、松本長老の司会でお茶の会が始まり、この日礼拝と聖餐式を行っていただいた山崎正幸先生も御出席下さった。


 渡辺文子姉の開会の祈り、続いて創立当時の三十三名の会員のお一人である森井皓子姉の、当時からの順を追った詳しいお話があり一同しんみり聞き入った。次に田村剛兄は今、調査を続けていられる障害者、殊に精神障害者の方の就業と雇用の実態についての話をされた。そのあと、朝倉万喜子姉が今日の感想として、内藤先生の残された「キリストの血が流れていない教会は崩れる」という言葉について反省される事等を語られ、最後に、創立当初、内藤先生が「キリストの教会でありたい」と語られた事が非常に印象深かった、と吉田兄が思い出を述べられた。


 山崎先生に閉会の祈りをして戴き記念のお茶の会を感銘深く終った。
(月報委員記)

132号 ”礼拝堂”雑感 野村記(会堂建設の項で)

132号 ”礼拝堂”雑感 野村記


 私達の教会もこの三月三日に十七年目の創立記念日を迎えた。最初、永松さん宅のお座敷で座布団を敷きつめ、少しずつ体をずらせて守った礼拝や、ほんの四年前の、居間と応接間とをぶち抜いて、廊下や玄関口にまで椅子を並べてあふれんばかりに守った礼拝の頃とは異なった雰囲気が最近では醸成されつつあるようだ。


 新会堂は七ヶ月足らずの短期間完成の割には小じんまりとした中にも落ち着いた建て物である。
 内部の縦横にがっしりとした梁が屋根を支え、素朴な木製の壁面にバランスよく配置された窓、いずれも設計者の信仰の具現であり、また、牧者と教会員との信仰が凝固したものである。


 私はこの会堂が素直に大好きである。天にそびえ、神に近づかんとの西欧のゴシック調の壮大な教会堂にも、決してひけをとらない情熱と信仰とを感ずるのである。


 会堂が出来て三年余。会員数も早、この会堂が狭く覚える程になってきた。これからはかつての膝詰め合った頃からの心の交流と信仰に基づいた情熱との伝統を築き「天に宝をたくわえ」(マタイ6・20)なければならないと思うのである。

293号 創立当時の思い出の一つ 野村信子

293号 創立当時の思い出の一つ 野村信子


 1968年(昭和43年)3月3日に鎌倉恩寵伝道所として故永松姉のお家で33名が集い、初めての礼拝がもたれました。それから44年たちますが、天にかえられた初代牧師内藤先生、二代目牧師塩出先生そして多くの信仰の先輩方のことを思う時、数々の行事が鮮明に思い出され、改めて恩寵教会の今に至る道のりは長いものだったのだと思います。


 教会に備えられた物は沢山ありますが、その中でも思い出として顕著なものの一つは洗礼盤です。これは洗礼式の時だけにしか使われないので目にする機会が少ないのでふれてみます。


 洗礼盤は最も大切な物であるのと永く記念になるようにと、会員が家にある銀製品の水差し、やかん、杯、シガレットケース、洋食器など2.3キロの品々を持ち寄り捧げました。銀座の審美堂宝石社に加工を誂え、純銀製の今あるカップ形の洗礼盤が出来上がったのでした。初めての洗礼式は同じ年のクリスマス礼拝で故相川麗子姉が受けられたのでした。この洗礼盤を使うことが多くあるように私共は祈り願うものです。