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138号  野外祈禱会に参加して 塩出俊三

(他の著者の月報原稿からも神学生時代であったと思われます)(山本)

野外祈禱会に参加して 塩出俊三 138号





 朝倉ちかほちゃんの少しはにかんだような笑顔が、松崎姉の年季の入った破顔が、佐々木姉のちょっと気取ったLサイン(ラウレル・アキノ大統領のイニシアルであるエル字形に手をひろげる)が、その時の雰囲気を彷彿とさせる二枚の写真を手元に置いて、今、この報告を書いています。


 教育研修委員会主催の第二回野外祈禱会は、去る三月二十一日、総勢九名という少人数ながら、先の如く和気あいあいの内に行われました。曇り空の下、一同はガイド役の佐々木姉に先導されて、定刻に教会を出発し、大巧寺を始めとして、先ずは祇園山へと向いました。途中険しい道も在り、私などはこの先一体どうなるやらと心配していたのに、小学生のお嬢様は勿論のこと、御年配のお嬢様方もこれ又意気軒昂、無事、祇園山に到着致しました。曇っていて富士山が見えないのは残念でしたが、仲々の眺望を楽しみつつ、野外祈祷会が守られました。


 マタイ福音書六章二十五節〜三十四節を読み、短いメッセージを松崎姉や田宮姉から頂き、讃美歌三○一番と三○三番を歌い、祈り、会堂での礼拝とは一味違った大自然の懐に抱かれて礼拝を守りました。誰もが「この世のつとめ、いとせわし」いからこそ、「山べに向いて、目をあげ」る時間が貴重である事を、神の摂理の中で改めて学ばせて頂いた一時でありました。


 小休止の間に、レデンプトリスチンヌ修道院の手製のクッキーを頬張り、元気百倍。一同、唐条やぐらと日月やぐらに向い、北条時政南邸跡でお弁当。各々が持ちよった御馳走を広げると、「パン五つと魚二匹」の譬と迄は行かずとも、飛び入りの小学生を加えても充分過ぎる食事。心も体も満足、そこで冒頭の写真となったわけです。日頃、顔を合わせても、時間がなかったり、先輩諸氏のお話を伺う機会のない私にとっては、各年代の人々が、互いの消息や情報を交換しつつの、このような催しはとても貴重なものに思えました。皆さん、粉の次は是非御参加を。


 四月からCSに、松本繁雄先生と滝口充先生にお願いして、私と三人で高校科を新設致しました。高校生を中心とした若い人達の立たされている場に、それぞれの立場から立てればと思っております。

162号 野外祈禱会の記 佐々木和子

162号 野外祈禱会の記 佐々木和子


 三月二十一日 教会に集合、総勢十二名。北鎌倉駅で下車して大船方面へ歩きだす。


 住宅地を通り一山こえて新しい住宅団地に出る。その行きづまった所が六国見山の登り口。さあ、登りだと勇んで足をすすめるうちに間もなく頂上に着いてしまった。山頂で祈禱会を始める。讃美歌を歌い、塩出先生の奨励、松崎さんの小さいお話、神の創られた自然の中で祈る。桜は咲き誇り、小鳥は囀る。遠くの街も見渡せてなるほど、昔は六国が見渡せたという山名の由来がうなずける。


 下って尾根を歩き、明月院の谷戸へおりて、再び上った林の中で楽しい昼食の時間となって、ワイワイ、ガヤガヤ。


 元気をとりもどして天園へ上り始める。会う人ごとに「今日は」の挨拶をかわし、ゴルフ場横の広場でお茶の一とき。六国峠の茶店から亀ケ渕へと下る。途中、水がチョロチョロ流れて左から右からと合流し、いつの間にか川となっていく。私たちもいつしか永福寺跡の横に出てきて、滝口さん宅にお邪魔して御馳走になり、全員無事に帰途についた。