追善供養復興祈願祭の祈り

2011年4月11日 復興祈願祭


憐れみ深い主よ。
 東日本大震災から一月が経ち、東日本の各被災地では生活の復興が始まろうとしています。
 東北・関東の沿岸では、津波により多くの人の命が奪われました。そして、未だに行方が分からない人たちも数多くいます。肉親、友人、職場の同僚、隣近所の親しい人々、学校の先生・生徒・児童、病院の患者、施設の入居者など、親しく愛していた人々を失い失意と哀しみの内にある人々を、お助け下さい。あなたの慈しみにより彼、彼女らに慰めを与え、心の平安をお与え下さい。

 また、被災地では津波によって住み慣れた住居が流されることにより、また原子力事故によって避難を余儀なくされることにより、生活の基盤を奪われ、避難所での生活を余儀なくされている多くの人々がいます。余震の不安を感じながら、食料や水、生活物資が不足し、不自由を強いられている中で懸命に生きようとしています。どうか、彼、彼女らに恵みを満たしてくださるようにお願いいたします。避難所で暮らすことを強いられている人々に安全な居住地と必要な物資が速やかに与えられ、一日も早い生活の再建がなされますように。

 また、この震災により、仕事場、仕事の道具を失った人々、津波のがれきによって港が使えなくなり漁に行くことができなくなった漁業関係者、農地が海につかり今期の農作ができなくなった農業関係者、また放射能の風評被害によって損害を受けている各産業に従事する人々を顧みて下さい、彼、彼女らの働きに助けを与えて、一刻も速く回復をさせてください。

 また、今現在も被災地の現場で働いている、医療関係者、自衛隊、警察・消防隊員、各県、市町村の職員、各地域の消防団員、その他有志で働いている人々を御守り下さい。私たちは、この言葉に尽くせない悲惨な震災の中にあっても、困難にある人々を救おうとした多くの善良な人が日本人の中にいたことを改めて知りました。彼ら、彼女らの熱意と善意、勇気と忍耐、慈愛ある行いに対して私たちは敬意と感謝を抱いています。どうか、彼、彼女たちを強め、励まし、慰めこれからの働きにもあなたの配慮と御守りがありますように。

 また、地震と津波によって失われた電気、水道、ガス、通信、交通などのライフラインを回復させようと日夜懸命に働いている人々がいます。彼らを危険から守り、働きの実を実らせて下さい。ことに、福島第一原発では放射線被爆の危険を顧みず、原子力事故の収拾のために献身的に働いている人々がいます。日本各地からまた遠く米国、フランスからも原子力災害の拡大を防ぐために人々が集められたと聞いています。どうか、彼らを危険から御守りください。そして、更なる原子力事故を防ぎ、事態の収拾がなされ、周辺地域から避難した人々が再び戻ることができますように。

 そして、地震による被害が少なかった地域の人々のこともお祈り致します。私たちはこの地震と津波、そして原子力災害を前にして、自らの無力さを覚え、生活を脅かされることに不安を感じてきました。被災地から遠く離れ、安全な場所にいるにも関わらず、小さな不自由にいらだち、自分本位な行動に走ることもありました、どうか、私たちの慢心と無関心をお許し下さい、そして私たちに本当の悔い改めの心をお与え下さい。私たちが困難と苦しみにある被災地の人々を思い、心を一つにして、共に適切な行いが出来ますようにお導き下さい。

これらの願い、
父と聖霊と共に一体であって世々に生き支配しておられる主イエス・キリストによってお願いいたします。

鎌倉聖ミカエル教会        
牧師補 執事 バルナバ吉川智之